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IPv6ネットワークを作ろう

IPv6でDNSサーバの構成

DNS サーバー

Windows Server 2003のドメイン ネーム システム (DNS) サーバーを使用して、ホスト名を IPv6 アドレスに解決することができる。IPv6ホストにDNSサーバーのアドレスを構成すると、ホストはサーバーにDNS名クエリを送信して解決する。Windows Server 2003のDNSサーバーはIPv4IPv6双方に同時に対応可能である。ここでは、DNSサーバーサービスのインストールはすでに済ませてあるとする。DNSサーバーサービスのインストールは、ここ … 標準サービスのインストールを参照。

DNS クライアントとサーバー間の通信を可能にする

DNS クライアントとサーバー間の通信を可能にするには、

  • DNS サーバーに、すべての IPv6 クライアントに自動的に構成されている 3 つの既定の DNS サーバー IPv6 アドレスのいずれかを構成するか、
  • クライアントに DNS サーバーの IPv6 アドレスを構成する。

DNS サーバーに、IPv6 クライアント コンピュータで既定で利用可能になっている 3 つの IPv6 アドレスのいずれかを構成するには、netsh interface ipv6 add address コマンドを使用する。IPv6 クライアントに自動的に構成されている3 つの既定の DNS サーバー アドレスは、

  • FEC0:0:0:FFFF::1
  • FEC0:0:0:FFFF::2
  • FEC0:0:0:FFFF::3
である。

DNS サーバーが IPv6 クライアントとは異なるサブネット上にある場合は、DNS サーバーのサブネット上で利用可能な任意の IPv6 ルーターに、DNS サーバーへの静的ルートを構成する。

明示的にDNS サーバーのIPv6 アドレスをクライアントに構成すれば、FEC0:0:0:FFFF::1といったアドレスをDNSサーバに設定する必要はない。明示的にDNS サーバーのIPv6 アドレスをクライアントに構成する方法は後で述べる。

DNS サーバーが IPv6 上でリッスンするように構成する

Windows 2003 ServerのDNSサービスは、デフォルトではIPv4パケットのみしか受け付けない。IPv6の名前解決も、IPv4のクエリパケットに対してIPv4のアンサーパケットでAAAAレコードを返す。もちろんDNS サーバーが IPv6 を介して DNS 名の登録および解決要求をリッスンするように構成できる。DNS サーバーが IPv4IPv6 の両方をリッスンするように構成すると、

  • IPv6 では機能するが、IPv4 では機能しないデバイスが、DNS サーバーで機能する。
  • IPv4IPv6 の両方を使用するように構成されたコンピュータやその他のデバイスが、既定で IPv6 を使用する。(最初にIPv6でクエリを出し名前解決を試みる。解決できないと次にIPv4でクエリを出し解決を試みる。)

DNS サーバーが IPv6 を介してリッスンするように構成するには、次の操作を行う。

  1. Windows サポート ツールをインストールする。 それには、Windows の CD-ROM を CD-ROM ドライブに挿入し、\Support\Tools フォルダに移動する。
  2. suptools.msi をダブルクリックする。後は画面の指示に従う。







  3. サポートツールが完了したら、コマンド プロンプトを開く。
  4. 次のコマンドを入力する。 dnscmd /config /EnableIPv6 1 上記コマンドは、サポートツールをインストールしないと実行できない。

  5. DNS サーバー サービスを再起動する。

DNSサーバーへのIPv6正引きエントリを追加するには、DNSサーバー管理コンソール(dncmgmt.msc)を起動して、前方参照ゾーンのプライマリゾーンにAAAAレコードを追加する。







※ 残念ながら逆引きエントリは、筆者にはわからぬ。Technetのページには、IPv6の逆引きも可能な記述があるが、具体的な設定方法の記載がない。どなたかWindows Serverで逆引き参照ゾーンを構成する方法をご存知であれば、連絡してほしい。

 BIND9.2や9.3で逆引き参照ゾーンを構成する方法は、@IT > Linux Square > IPv6対応DNSサーバの実現などに記述もあり、筆者も構築実績がある。しかしテキストファイルなので、初心者には敷居が高い。IPv4のBINDを設定した経験があれば面倒だが簡単だ。

MS DNSは、ゾーンファイルではなくレジストリ内にゾーン情報を格納している。もちろん、ファイルを利用しての運用設定も可能だ。ということはまずはゾーンファイルで逆引き設定し、レジストリに読み込ませればよいということでもある。

※ これまた、上記Technetのページはなくなってしまったようである。突っ込まれるとその存在そのものをなくしてしまうのがMS流らしい。

逆引き参照ゾーンを構成する 追記:Jan 26 2011

正直、7年前にこれを試したときに、ゾーンは作成できてもPTRレコードの追加ができなかった。受け付けないのである。そのうち、Windows Server 2003 も、SP1 > R2 > SP2 と進化し、全く同じ操作ながら「逆引きゾーン」とPTRレコードの作成ができるようになっていた。

もっとも2011年現在では、この7年間の間にこのPCNWBTを読んでIPv6Windowsネットワークを構成しwebで発表している人達も多いので、既に「逆引きゾーン」とPTRレコードの作成は「当たり前」のことになっていると察する。

以下に手順を述べる。

  1. 「逆引き参照ゾーン」の右ペインで「右クリック」メニュー、もしくは「操作」メニューから「新しいゾーン」で作成する。v4の逆引きゾーン作成と同じ方法だ。


  2. 「ウィザード」に従って進む。


  3. 「ゾーン」の種類の選択。既にv4ネットワークを構築しているのなら、その設定と同一にする事も多いかと思う。
    ※ あくまでも自身の環境にあったものを選択すること。



  4. 「逆引きゾーン名」では「ネットワークID」ではなく「逆引き参照ゾーンの名前」を選択する。

    ここに入力する数値はコマンドプロンプトipconfigコマンドやnetsh int ipv sh adコマンドで確認したIPv6アドレスの前半64bit部分、いわゆるネットワークID部分である。

    半角英数を一桁ずつドットで区切り後方から入力する。

  5. 以下はIPv4のゾーン構成と同様である。




  6. PTRレコードの作成もIPv4と同様である。入力する数値はIPv6アドレスの後半64bit、つまりホストID部分。これも半角英数を一桁ずつドットで区切り後方から入力する。
    ※ 7年前はホストIP番号欄にIPv6のPTRアドレスを入力しても受け入れられなかったと記憶してるが・・・・。

    既存「ホスト名」を参照するか、直接入力した後「OK」を押すとドットで区切った半角英数を一桁ずつの「逆引きドメイン」が作られる。
    ※ これは見ているだけでも面白い!

    一度「ゾーン」が出来てしまうと、同一ホストの別名PTRは一桁の半角英数のみの入力で作成も可能。



つづく・・・・

 
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最終更新日2011年01月26日
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