時間が書いてない、と、メールが来ていない、は同じか?
S大隊では毎週水曜日をリフレッシュデーと称して19:00以降は極力早く帰るようにお達しがでる。いわゆるノー残業デーである。残業するときには事前に申請を要する。
12月28日はその年の最終日であり、かつ、ノー残業デーとなった。事前申請によって残業可能になるので、夕方の分隊長ミーティングで
「42分隊はケツ無しで残業します。」
と申請した。「ケツ無し」とは「できるまで。終わるまで」という意味で、仕事が終わらないと帰れない、である。
19時過ぎに分隊で仕事をしているところへ自動変速伝達装置の管理職的オジサンが現れ、
「早く帰りなさい。」
という。
「残業申請していますが・・・。」
と抗弁すると、
「申請のメールは来ていません。」
という。そこで自動変速伝達装置のNMさんに、
「夕方の集会でNMさんに申請しましたよね?申請のメールが来ていないって言われているんですけれど。」
と大きな声で訊くとNMさん、
「ええ、残業申請のメールは出しましたよ。」
と憮然とした表情である。すると「早く帰りなさい」の管理職的オジサンは、
「メールには終了の時間が書いてない。」
とか言い出した。するとNMさん、文句をいえないようで黙ってしまった。。これはおかしい!。僕は、
「終了の時間が書いてないからといって残業申請していないことにはなりませんよね?」
「終了の時間が書いてないからといってメールを出していないことにはなりませんよね?」
「僕ら、このお仕事今年中に終えないと年越せないんですよ!いつ終わるかなんて判らないんですよ!」
と怒鳴ってしまった。変なオジサン、自分がおかしなことを言っていることに気づいたのか、去っていった。
変なオジサンが去った後、NMさんに訊いてみた。
「今の人は自動変速伝達装置の中でも偉い人なんですか?」
「ええ、S大隊にいる自動変速伝達装置の一番偉い方です。」
「あんな変な事言う人が一番偉い人なんですか?するとおかしなことを言われても反論できない?」
「ええ、なかなか難しいです。」
と言う。
上司とか先輩に当たる方が、おかしな事・変な事、無理な事・横暴なことを言っても、職制的に立場が下の者は反論出来ない空気・雰囲気・習慣があるらしい。こんな会社に就職していなくてまったく良かったと思う。まったくとんでもない会社だぜ!
しっかし、この程度の論理性しか持ち合わせていないのに1番偉くなれるなんてまったく羨ましいぜ!← 判っていると思いますが皮肉です。
初出 Dec 01 2005
更新 Feb 07 2006