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コントロール可能な命令とコントロール不可能な命令

medtoolさん@medtoolzの「上司に求められる機能というのはある種の翻訳、あるいは戦略決定であって、「みんなで頑張りましょう」は単なる掛け声であって、戦略とは違う」

このような話は人生でも多々経験している。

今回書くのは、2003年にソフトバンク系列の広告代理店から頂いた「Intel Centrino体験コーナー」のイベントでセットアップと運営のエンジニアをしたときの話。

それまでは羽田空港、成田空港、東京駅と、屋内ばかりであったが、六本木ヒルズの足元の屋外広場で最後のイベントがあった。

真夏であったから突然の雨も予想される。天気予報でもにわか雨を言っていた。

広告代理店の人も来ていて、訳知り顔で
「雨が降ってきたら、ノートPCを控え室の大部屋に運びましょう!」
と。

こちらもその程度は考えてます。いわれるままにしか動けないスキルではないし。<`ヘ´>

しかも彼は「そのように言っておけばどうにかなる。これでPCがずぶぬれになっても私の責任ではない。」な考えが見通せた。

で、質問した。
「片道20mの屋根のない経路を、どのようにしてPCを濡らさずに往復出来るとお考えですか?」

彼は絶句! そして、冗談ぽく、着ているTシャツの下、お腹に抱えるしぐさをした。

「あなた、本気でそのようにお考えですか?」

黙っているので、こちらから言った。
「ビニール袋、もしくは、あちらで配布しているような手提げの紙袋を50ほど用意してください。あのカタログ配布で利用している手提げ袋が利用できるならそれで結構です。」

そして、そのカタログ配布で利用する手提げ袋が用意され、(綺麗なミニスカートの)コンパニオン達に
「そろそろ、天候が怪しくなってきました。もし夏特有のザーザー雨が降ってきたら、お客様の応対は後にして、目の前のPCをこの手提げ袋に入れて、控え室に持って行きましょう。」

そして、10数分後、サーザー雨が降ってきた。雨に濡れたPCは一台もなく、無事に控え室へと速やかに運ばれた。

命令は、具体的、かつ、実行可能な言葉で



初出 Apr 27 2013


 

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