サイト開設当初の目的
きっかけは
緊急再就職促進訓練である。
2002年の10月から
緊急再就職促進訓練3ヶ月コース「web・ネットワーク技術者養成科」の講師という仕事をした。
このときに使用したテキストは、
ナガセPCスクール
オリジナルの「ネットワーク入門」と「インターネット活用講座」・
リックテレコム刊「MCSE/MCP標準テキスト 70-215 Windows 2000 Server」・
「MCSE/MCP標準テキスト 70-210 Windows 2000 Professional」である。
「MCSE/MCP標準テキスト 70-210 Windows 2000 Professional」を除く全てのテキストを2003年の
「PCネットワーク基礎科」でも使用する。
ところがこれらの教科書を理解できる程度の前提知識を持っていない受講生もいるであろう、
と考えた。(実際に2002年の10月のコースにはおられた。)
まずこのような「テキストより前の知識・内容」など、テキストに記載されていない部分を
「どのように受講生に伝えるか。」を考えた。
FEB 15 2003 追記:
MSUに行ったことがあるならばお判りであろうが、必ず講師の画面操作を受講生に伝える装置としてプロジェクターが備えられている。MSUが開講できる教育施設としてMicrosoftから認定されるとCTECを名乗れる。CTECでプロジェクターがない施設はない。しかも、またMSUの受講生はPCの初心者ではなくプレリクスキルチェックテストでそれなりの点数を取れるスキルを持っている(か、もしくは講座料金が無駄になるのを承知で初心者が来る。プレリクスキルチェックテストをうけているかどうかは別である。)ので、「何の画面について話しているか」が的確にわかるレベルである。そんな受講生が来るのににもかかわらず、プロジェクターは必須である。MOT認定校でMSUもどきの講座を開講している学校もあるが、MOTではプロジェクターは必須ではない。
FEB 15 2003 追記:ここまで
また、集合形式講義において、講師の操作をリアルタイムで受講生に伝える手段・設備が無い場合に、「どのようにしてPCのオペレーションを受講生に伝えるか」
についても考えた。重複するが、それなりの現役ITエンジニアが受講するMSUでさえプロジェクターはある。それよりもはるかにスキルの低い初心者に対してプロジェクター無しにPC操作を伝えるのは、非常に困難である。
PCの操作手順を講師が口頭で伝え、受講生がそのとおりに操作できるには、
ある程度のPCやOSの操作についての経験を持っていないと難しいことであろう。
10月の緊急再就職促進訓練の受講生からも、
「プロジェクターを用意して欲しい。」
という要望もあり、12月にはプロジェクターが用意されたが、2003年1月の緊急再就職促進訓練実施校である
ナガセPCスクール立川校
では、緊急再就職促進訓練受託担当者から
「用意の必要を感じない。」ということでプロジェクターのような
講師の画面操作を受講生に伝える装置または設備の用意は無い。これについて対策を考えた。
2002年10月の緊急再就職促進訓練では、プロジェクターが用意されるまでの約40日間は、
@ 受講生から「わからない」と文句を言われても、操作を口頭で伝える、
A 画面をキャプチャし、教室内にwebサーバーを立ててイントラネットとして公開する、
B ホワイトボードに記述する、
C 講師持込みのNotePCで画面を映しながら教室内を巡回する、
といった方法を取ってきた。今回は、ITの「一度作成したものは簡単に再利用できる。」
という性質を利用し、上記AとBで作成したドキュメントを再利用・(HTML化など)再編集し
今回このサイトで公開することとした次第である。
また10月コースの経験からプロジェクターの用意されていない1月コースには「どのようなドキュメントを用意したらよいのか。」
を考慮し新規に作成したドキュメントもある。10月コースの受講生にとっては初めて見ることになるであろう。
このサイトを利用するもしないもあなた方「受講生」の自由であるが、
担当講師が独自に提供する「アフターサービス」として復習などに大いに利用してもらいたいと思う。
以上のことからもわかるように、このサイト内のドキュメントだけで学習を完結することを目的とはしていない。
「不特定多数」の方がこのサイトにあるドキュメントを利用されるのは「自由」であるが、
あくまでも私が担当したもしくは担当することとなる(担当している)
2002年10月と2003年1月の緊急再就職促進訓練における(担当講師が独自に提供する)補助資料である。
ドキュメントの目的が変わる?
JUN 11th 2003 追記
とは言うものの、緊急再就職促進訓練修了以降に様々な現場でお会いしたプロのエンジニアのスキルに疑問をもつことが多い。確かにプロなので素人である緊急再就職促進訓練の受講生よりは遥かに知識も経験も持っているが、自分の得意分野・担当分野以外では基本を押さえていなかったり、案外出来ないシステムを構築している方々が多い。任意のプロジェクトにおいて、様々な分野から「狭く・深く」という知識を持つ方々が満遍なく集まっていればよいのだけれど、人の集まりに偏りがあると「この分野についてはどなたも詳しくない。」ということも有り得る。(実際にあった。ここを参照。)
Apr 11 2004 追記
こんな「自分の得意分野・担当分野以外では基本を押さえていなかったり、案外出来ないシステムを構築している(自称エンジニアの)方々」について、月刊WindowsServerWorld 2004年6月号に書いた。是非ご覧いただきたい。発売日は4/24である。
Apr 11 2004 追記:ここまで
そんなときに、当該エンジニアに対し、このサイト内の該当部分を見せると話が早い。そこで、緊急再就職促進訓練のカリキュラムには無い項目についても、
「この知識は基本事項として必須だ。」
と思う部分については、随時追加していくこととした。
既に修了してしまっている講座の補助資料を追加していくとなると、このドキュメントが(再就職訓練には関係ないぞという)当初の目的とは異なる方向に向かっているということかもしれない。
で、やっぱり目的を変えました。
Apr 11 2004 追記
当初は、緊急再就職促進訓練の補助資料として作成したドキュメントであったが、当時の受講生が現在でも引き続き見ているかどうか不明な現在、緊急再就職促進訓練とは別の道を歩むこととする。しかし、すべてのドキュメントを修正するにはとてもエネルギーが要るので、すでに作成・公開済みのドキュメントについては追加補正のみにし、緊急再就職促進訓練の補助資料の名残は修正しないこととした。自分の作品を再び「見たい!」という受講生の欲求もあるであろうことを考慮し、カリキュラム・座席表等も残すこととする。ただし、緊急再就職促進訓練の終了後のサポートではないことをここにお断りしておく。