BBCは権力を監視する立場である。中立ではない。
イギリスでは政治家も
「BBCは政府を批判するもの」
という意識があるらしい。BBCは中立な立場の公共放送ではないのだ。権力をもつ側を監視し、世の為・人の為・国民の為・世界平和の為という使命があるので、イギリス国民も(全員ではないが)受信料金に相当するものを支払っている。
しかも面白い事にBBCは国営放送である。
NHKは中立な立場の公共放送?
国営ではなく公共放送であるNHKは、その中立な立場を守るために、どこかの企業のお抱えになる様な危険のある企業CMはしない、ということだ。そこで受像機を所有していれば例えNHKを見ていなくても受信料金を支払ってもらい、その受信料金をモトにして運営をするということらしい。だから誰の味方でもなく中立の立場ということらしい。
ということで、NHKは任意の企業の味方でもないし、権力側でもないし、非権力側でもないということらしい。少なくともBBCと異なり、権力を監視するという使命はない。
でも予算案の承認は政府が関与するよね
原資が受信料金であるお金をもらっているということは本来、国民のために存在しなければならないのだが、実態は皆さんご存知のとおり、予算を承認する政府の顔色をうかがっている存在である。
番組ディレクターが受信料金を原資としている制作費を使い込んだとか言う問題だけでなく、予算を承認してもらうために、本来してはいけない番組内容の事前説明までしてしまう。そんな態度に受信料金支払対象者の多くに、
NHKには政治監視も権力監視も期待できない
という期待はずれの失望感と怒りが生まれた事を理解できないと、受信料金支払拒否は収まらない。
支払義務化・強制化なんて考える前にしなきゃならない事があるだろうに
義務化・罰則化で国家権力に保護されるNHKが政治的に中立なんてあり得る筈がない。
初出 May 17 2006
最終更新日 May 17 2006