※ まだ執筆中
国民年金未納(?)問題
3年前、女優の江角マキ子君が社会保険庁のCMに出ていながら、年金保険料を納めていなかったと言うことを端に発覚した国民年金未納(?)問題。
これって社会人になってから保険料を納めなかったということで叩かれたのだけれど、このとき、国会議員さんたちの間で、
「お前も払っていなかったじゃないか!」
と言い合いしたことがある。でこのとき、
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当時は任意加入であった20歳を越えた大学生の時に保険料を支払っていない
ということで叩きあった議員さんたちがいるが、これってとても変!
大学生でも強制加入になったのが1989年なので、それ以前に大学生をしていた多くの方は年金保険料を支払っていない・任意なので加入しない、という方法を選択しているのだ。
※ 任意加入時代に大学生でも年金保険料を支払っていた方は
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とっても奇特な人か(現在の制度では当り前)
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20歳を超えるまで浪人していて加入対象となり、大学入学後も引き続き支払っていた人
である。
※ どの程度の年齢の人達かというと、
Tハラさんとか
T木さんとか
T橋さんなどを含めてそれ以上の年齢の人達が、
の時代の人達である。
なぜならば、就職は終身雇用と考えていたから、大学卒業した22才から保険料を支払い始めても、満額もらえる35年経過してもまだ57歳、という考えがあったと思う。
当然、当時の小泉首相や菅元厚生大臣、小沢民主党党首なんかが、
の時代の人達なので、
「お前は学生時代に払っていなかったじゃないか!」
と言い合いするのはとってもナンセンスなことなのだ。
公的年金受給停止制度
年金受給者で、「私はお金持ちだから年金もらわなくても良いや。」という奇特な人のために出来た制度。しかし、一体誰がこれを利用して受給停止しているのだろうね。新聞記事(朝日新聞7/2朝刊第一面)によると、国会議員でさえ、
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「受給を停止している」が一人
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「今後申請して停止する」が一人
である。所得報告書の雑所得欄に「年金」を理由として記載した人でこのアンケートに回答拒否が70人、回答した人48人のうち46人が、
と回答したという。
公的年金受給停止制度と議員年金制度との関わり
平成4年に年金未納問題が起きたときに、議員年金という一般国民からは到底信じられないくらい優遇された年金制度があることを多くの国民は知ることとなった。でこの議員年金制度、平成06年に廃止と言うことになっているが、実際には段階的廃止であり、既にもらっている人に対しては何の変化もないし(つまり既得権として手放さないと言うこと)、現議員で在職10年以上の人達に対しては退職時に多額の一時金も出る。
国会議員がもらう議員年金は国民年金と比べて破格の待遇なので、議員を10年以上しているからということで国民年金保険料を未納していた現役議員が少なからずいたことは覚えている。
国民年金・厚生年金と公務員用共済年金の相違
当り前のことだが、国民年金・厚生年金は社会保険庁(社会保険事務所)が管理管轄しているが、将来社会保険庁の職員は国民年金・厚生年金を受給しない。社会保険庁の職員は公務員なので共済年金を受け取ることとなる。
つまり、いかに多くの国民が受給に対して不安になっていたとしても、社会保険庁の職員にとっては痛くも痒くもない。
社会保険庁の職員が手を抜く・まじめに働かないと、現在多くの国民が不安を感じているのと同様に、将来、社会保険庁の職員が受け取ることとなる年金保険もまともに出ない、なんて環境・仕組みになっていれば、きっと彼らもまじめに仕事をしただろう。
しんかし、現実は、社会保険庁の職員は国民年金・厚生年金を受給しないので、どんなに不真面目に手を抜いて働いても彼らは困らない。ここで倫理観とか大層立派な考え方が存在していれば、それでも機能するのだろうが、残念ながら、高卒の初級公務員では(あぁ、差別的な書き方だ・・・)そこまで考慮できず、自分が困らなければ問題はない、とでも考えたんだろう。集めたお金で誰も利用しない宿泊施設(グリーンピアって名前、聞いたことあるだろう?)を作ったり、国民年金・厚生年金加入者の台帳をぞんざいに扱い、保険料支払い記録の電子化もまともに機能せず、という事態になった。
まったく、社会保険庁の職員の労働組合にあたる全国社会保険職員労働組合 (旧全日本自治団体労働組合国費評議会)は、国費評議会時代に、
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データの電子化は仕事を奪うことになると合理化反対したり、
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電子化が決まると、一日のキータイプ数は5000タイプまで、なんて決めたり、
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窓口に相談者が訪れていても夕方定時に仕事をやめたり、
とても民間では考えられない仕事振りなんだな。
※ 電子機器の操作を50分したら10分休憩を取る、は良いと思う。時間に多少の相違はあれど、派遣スタッフの派遣先への提示条件もこの程度のことは書いてある。実際に労働者がこれをしているかは別としてだが、権利として持っている・実行しても不利にならない、という事は大事。これについて、
「そんなこと守っていたら仕事になんないよ!」
と労働者が言うの勝手だが、雇用者・使用者側が言うのは、刑事罰もある、
だぞ!
※ 5000タイプって、
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かな入力ならば、2バイトコード文字を5000文字、(天災ならば、この程度はかる〜く超えるな)
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ローマ字入力ならば2500文字だ
やっぱり、「つぶれない会社」に勤めている人達の考え方って・・・
まず関連リンク
重い責任は感じているけれど、
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社会保険庁の業務処理方法、および膨大な事務量に適切に対応する事務処理体制を確立してこなかったことに最大の原因があると考える、とか、
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強制加入でありながら届出・申請を前提とした現行の法律規定と、それに依拠し未統合記録を積極的に解消してこなかった社会保険庁の対応の不十分さにある、とか、
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いま国が行うべきことは、こうした問題がいかなる原因で生じ、その責任はどこにあるのかを徹底的に糾明するとともに、記録の適正化に全力をあげることである、
なんて「職員個人の責任ではない」とでも言うところが駄目だな。
ボーナスについても、
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一時金の自主返納を行うことで問題の幕引きをはかろうとする政治的な意図が見え隠れします。参議院選挙を目前に控え、一時金の返納で年金記録管理の問題に一定の「けじめ」をつけることで、国民の皆様の怒りを沈静化させ、むしろ責任の所在を曖昧にすることになりはしないかと危惧します
だと。この夏のボーナスを自主返納しないと民営化したときに雇用されないかもしれない、と脅す政治家もどうかしているが、それについて「踏み絵だ!」なんて労働運動に転化してるし。大体、ボーナス返納で国民の怒りを沈静化なんてするか?やっぱり、つぶれない会社に勤めている人達って、ボーナスや給料が減る・その会社がなくなるという事には反対なんだな。まじめ・まともなことをしていてボーナスや給料が減る・お仕事を失うのは不合理だが、ずさん・不祥事・働かない、ということをしていて、それを理由にボーナスや給料が減る・お仕事無くなる・勤め先がなくなるというのにも反対という神経は如何なものか?
ITPro 国民総背番号制度を冷静に考える?
で、ITProの谷島さんの記事である。
安倍晋三首相は先頃、年金や医療に関する情報を正確に管理するために、社会保障番号制度の導入を検討することを表明した。一方で、所得情報を正確に把握する納税者番号制度についても取り沙汰されるようになった。
社会保障番号制度も納税者番号制度も、国民一人ひとりに番号を振って管理するという点では同一の仕組みである。実は、こうした仕組みの導入は、1983年のグリーンカード以来、何度も議論されており、その都度立ち消えになっている。
立ち消えになる理由は、所得情報を正確に把握されると困る人達が一定数存在することだが、これに加え、「番号制度の導入はプライバシーを侵害する監視社会を作り出す」と真顔で主張する人達がいるため、冷静な議論がしづらくなっている。
(略)
「納税者番号制度」に限って、その実現方法や利点欠点を議論してはどうか、というものだ。納税者番号をほかの業務に転用すれば、米国のようなサービスが可能になるが、いきなりその状況に持っていくのはなかなか難しい。
納税者番号制度の狙いは、「税金を公平に徴収する」ことである。その趣旨に表立って反対する人はいないだろう。税制改革の議論をする時に納税者番号制度を避けて通るのはおかしい
納税者番号制度を議論するに当たっては、制度の設計に加え、番号を処理するためのコンピューターシステムの構想をまとめる必要がある。ここで個人情報の漏洩を防ぐ仕掛けを検討しなければならない。もっとも、以前本欄で書いたように、「個人情報を絶対に漏らさない仕組み」は絶対に実現できない。トレードオフの考え方が重要である。
というもの。そして検討課題として、次の項目を挙げている。
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番号の必要性
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コード体系
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コンピューター技術の活用方法
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個人情報の保護方法
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他の公的番号との並存方法
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納税者番号の真贋判定手段
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導入のロードマップ
これについて、天災の感想。
本来国の主は国民なのに、公僕たる公務員が「権力を濫用」しないように憲法があるのに、国民の権利を制限する内容で改憲を目論んでいる人達だから、年金の問題を、「納税者番号=国民総背番号制」で解決、という「関係の無いもの」をあたかも因果関係があるがごとく述べる安倍首相及びその取り巻きは、きっと、転んでもただで起きない・年金問題を利用して、徴税の完全化・国民の監視をしようと目論んでいるんでしょう。
なぜならば、年金手帳に書いてある年金番号も他人とは重複の無い個人ごとにユニークなものであるはずだから。何でわざわざ国民カードとか社会保障番号とか住基ネット連携とかする必要がある?
※ 一個人で複数番号を持つことがあっても。
※ またそれは突合出来る。(社会保険庁はだらしなくてこれが出来ていないが、これは年金番号という仕組みがおかしいのではなく、社会保険庁の職員の働き方・考え方と、NTTデータの作品が駄目なだけ。)
ITPro 「ねんきんあんしんダイヤル」騒動から考えるCRM(後編)
次は、多田さんの記事である。
多田さんは過去二回にわたって、ねんきんあんしんダイヤルというコンタクト・センターの無謀さを説いてきた。国民からの相談電話がかかりにくいからと社会保険庁が用意した仕組みがねんきんあんしんダイヤルなのだが、これについて、
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泥縄式で機能していない → ずっと話中
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とりあえず着信呼が何らかの形でつながる状態にしたいのであれば,邪道だがやり方がある、とその方法の紹介 → 利用者がイライラきてしまう方法
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イライラ感を緩和する方法の紹介
と説明している。で、読者コメントで最初の人と5番目の人を除くとみんな否定的な意見。
で天災の感想。
今回のお話は大変参考になった。知らない技術もあったし。そして、何より感心したのは、コメントの2人目・3人目の人のように「ぜんぜん解決にならないとんでもないコンサル」と言われるような解決方法(これは多田様の推奨するFAXその他を利用する方法をさしていると思われる)を「第一の推奨方法」というフリをしながら、その実、社会保険庁が今回の事件を機に何か善からぬ事を企んでいる、という事を気付かせてくれるために、「イライラ感を増大する方法」を紹介したことである。
答を提示しているカッコで実は問題提示しているということ。コメントの1人目の(50代,その他,コンサルタント )の方のように、実体験(社会保険事務所への電話)と多田様の今回のお話しから、「社保庁の復讐」というシナリオ迄考えた人もいるくらい。今回の解釈はこの一人目の人のように解釈するのが正しいと思う。
初出日 13 Jul 2007
最終更新日 14 Jul 2007