すべてのクライアントで名前解決のために参照するDNSサーバーのアドレスを、NATコンピューターのそれにしなければ名前解決しない。これを
全クライアントで名前解決しない
と表現する。
全クライアントがDHCPクライアント設定ならば、NATコンピューターでDHCPアロケーターをONにする必要がある。これでNATコンピューターがあたかもDHCPサーバーの如く振る舞う。この機能で動的IPアドレスとともに、NATコンピューターをDNS・GWとするTCP/IPパラメーターをクライアントは受け取る。これによってNATコンピューターがクライアントに対して、あたかもDNSサーバーの如く振舞う。
設問ではこれらのことにまったく触れられていない。いままでクライアントは静的IPアドレス設定で運用していて、NATを導入してもクライアントの設定を変更していないだけかもしれない。
また、クライアントが静的IPアドレス設定でも動的IPアドレスでも、いずれにせよインターネット上の名前解決として利用するDNSサーバーがISPのものであってもいいはずである。クライアントがどのDNSサーバーを利用するのかを、DHCPの配布パラメーターもしくは、クライアント直接設定で設定していれば名前解決するはずなので、
である。NATコンピューターが原因と考えられるのと同程度でクライアントコンピューターの設定も原因として考えられる。
もし問7.2.4では
「クライアントはDHCPクライアントとして構成されているのは
言わずもがな。」
となると、問7.4.4では
「クライアントは静的IPアドレス構成されているのは
言わずもがな。」
というのはとても不親切である。
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