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ディスクの冗長化とパフォーマンス


標準のRAIDレベル0、1、4、5を説明します。

  • RAID 0 (ストライピング フォルトトレランスなし):

    このレベルでは実際、冗長性はありません。それゆえフォルトトレランスによる保護がありません。データはアレイ内の全てのドライブにまたがって単純にストライブ化されているだけです。ハイパフォーマンスを低コストで提供しますが高いリスクも伴います。

    • 2台以上のHDD装置が必要です。
    • 論理ドライブ容量 = 使用する複数のHDDのうち最小のドライブ容量 × 使用するHDD台数
    • 複数のディスク装置に同時に連続データを読み書きしますので、PCIバスのデータ転送速度およびSCSIバスのデータ転送速度が飽和するまでは使用しているHDD単体の速度を超えた最大のパフォーマンスが出ます。
HDDのデータ転送速度 × ドライブ数 PCIバスのデータ転送速度およびSCSIバスのデータ転送速度 ・・・・・・ 最大のパフォーマンス
HDDのデータ転送速度 × ドライブ数 PCIバスのデータ転送速度およびSCSIバスのデータ転送速度 ・・・・・・ PCIバスのデータ転送速度およびSCSIバスのデータ転送速度が飽和
  • RAID 1 (ドライブミラリング):

    このレベルは、全てのデータをコピーして最低2つ持つ単純なミラー構成で、各コピーデータは独立したディスクドライブ上に存在します。この方法はRAID 0と同量のデータを格納するのに少なくとも倍のスペースを必要とするのでコストも少なくても倍かかってしまいます。元データと同じミラーデータを持つ両方のドライブが障害を起こさない限り、複数のドライブが障害を起こしてもデータを失わずに済みます。

    • 最低2台のHDD装置が必要です。
    • 論理ドライブ容量 = 使用する2台のHDDのうち最小のドライブ容量
    • 2台のディスク装置に同時にまったく同じデータを読み書きしますので、HDD単体の物理速度より速くなることは有り得ません。ソフトウェアRAIDの場合、使用しているHDD単体ではPCIバスのデータ転送速度およびSCSIバスのデータ転送速度を飽和させることが無くても、2台のディスクに同時書き込みをするときにPCIバスのデータ転送速度およびSCSIバスのデータ転送速度を飽和させることがあれば、HDD単体よりも速度のパフォーマンスが落ちることも有り得ます。
    • まったく同じ構成のデイスクを2台以上作ることで冗長化を図り、耐障害性を高めることはできますが、他のRAIDのようにアクセス速度の向上は図れません。

    細かいことをいうと、ミラーでの書き込みは単純単一ディスクシステムより遅くなっています。この速度遅延が我慢出来ないレベルの時は、それぞれのディスクにディスクコントローラーを用意すると良いでしょう。


  • RAID 1 + 0 または0 + 1(ドライブミラリング):

    このレベルは、複数のディスク装置に同時に連続データを読み書きし、HDD単体の速度を超えた最大のパフォーマンスを得られるストライピングRAID0と、その欠点である非冗長性を全てのデータをコピーして2つ持つミラー構成RAID1で補うことで、ディスクアクセスのパフォーマンス向上とフォルトトレランスを実現する構成です。 この方法はRAID 0と同量のデータを格納するのに少なくとも倍のスペースを必要とするのでコストも少なくても倍かかってしまいます。元データと同じミラーデータを持つ両方のドライブが障害を起こさない限り、複数のドライブが障害を起こしてもデータを失わずに済みます。

    • 4台以上のHDD装置が必要です。
    • 論理ドライブ容量 = 使用する複数HDDのうち最小のドライブ容量
    • 複数のディスク装置に同時に連続データを読み書きしますので、PCIバスのデータ転送速度およびSCSIバスのデータ転送速度が飽和するまでは使用しているHDD単体の速度を超えた最大のパフォーマンスが出ます。
    • まったく同じ構成のデイスクを2台作ることで冗長化を図り、耐障害性を高めることはできます。

  • RAID 4 (データガーディング):

    この構成は、失ったデータを簡単に見つけ出し再生する先進技術のパリティチェックによる、低コストなデータ保護を提供します。 ドライブ障害の際、失ったデータを再生するのに使うパリティ情報だけを持つ専用ドライブが存在します。

    • 3台以上のHDD装置が必要です。
    • 論理ドライブ容量 = 使用する複数のHDDのうち最小のドライブ容量 × (使用ドライブ数 −1)
    • 複数のディスク装置に同時に連続データを読み書きしますので、PCIバスのデータ転送速度およびSCSIバスのデータ転送速度が飽和するまでは、使用しているHDD単体の物理速度を超えたパフォーマンスが出ます。

  • RAID 5 (分散データガーディング パリティ付ストライピング):

    これは最も人気のあるRAID構成です。 RAID 4と同等のコストでフォルトトレランスが可能になりますが、パリティ情報は全てのドライブに分散されているので、パフォーマンスはより速くなります。冗長データ用のディスクスペース量は、ドライブ1個分の容量と同じサイズになります。

    • 3台以上のHDD装置が必要です。
    • 論理ドライブ容量 = 使用する複数のHDDのうち最小のドライブ容量 × (使用ドライブ数 −1)
    • 複数のディスク装置に同時に連続データを読み書きしますので、PCIバスのデータ転送速度およびSCSIバスのデータ転送速度が飽和するまでは、使用しているHDD単体の物理速度を超えたパフォーマンスが出ます。パリティ計算のオーバーヘッド分RAID0より速度が落ちます。

更なるディスク・パフォーマンスの向上

前項の説明では単一ディスクコントローラーでしたが、複数コントローラーを用意し、読み込み・書き込みともディスクアクセスを複数ディスクコントローラーから行うだけで、パフォーマンスは向上します。使用するディスクの数だけディスクコントローラーを用意すると最高のパフォーマンスとなります。

  • ディスク2台を使用するRAID1では、2枚のコントローラー
  • ディスク2台を使用するRAID0では、2枚のコントローラー
  • ディスク4台を使用するRAID0 + 1では、4枚のコントローラー
  • ディスク3台を使用するRAID5では、3枚のコントローラー

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最終更新日2003年06月22日
 どこがかわったかって? 教えないよ!!